改めまして自己紹介をさせていただきます。
私は、雪国の青森県在住の会社員です。生まれ育ちは東京ですが、高校生の時に山岳部に所属し、登山の一環としてアルペンスキーを始めました。そして就職と同時に雪国の青森に移住し、雪山をじっくりと味わえないかと思い、たどり着いたのがテレマークスキーです。
他の多くのテレマークスキーヤーと同じく、私が最初に始めたのはアルペンスキーです。私が、アルペンスキーを始めるきっかけとなったのが、高校の山岳部時代のスキー合宿です。
スキーへの憧れは、小学生の頃からありました。当時は、東京では、「スキーに行ける家庭はお金持ち」とういイメージがあり、一部の人たちだけでした。両親にスキーに連れて行ってもらったという友達をうらやましく思いながら、話を聞いたものです。その後に高まったスキーブームもあり、スキーへの憧れは日増し高まってきました。
スキーに憧れて高校で山岳部へ入部
最初にスキーをする機会が訪れたのが、高校の部活です。都立高校に入学し、部活を決めるときに、スキーが出来るという理由から山岳部に入部しました。山岳部の主な活動は、週末を利用して関東近郊の山への登山です。そして、夏休みの合宿では、北アルプスの3000m級の山にも登りました。北アルプス登山では、ベースキャンプに3~4泊するので、テントと寝袋、食料一式合わせて30kgの荷物を背負っての本格的なものでした。合宿前には、体力作りとして、北アルプス登山さながらに、30kgの荷物を背負って、校舎の1階から4階までを往復したものです。
スキー合宿での未知の雪原へのあこがれ
そして、春休みに、いよいよ待望のスキー合宿です。場所は群馬県の谷川岳の中腹にある天神平スキー場です。積雪は2月には4mを超え、ゴールデンウイークまで滑れることで有名なスキー場です。山岳部の活動ということもあり、スキー場の近くにテントを張って3泊し、朝は雪上訓練を行い、日中にレンタルスキーを借りてスキーを行いました。そのため、北アルプス登山と同様に、テントと寝袋、食料一式合わせて30kg荷物を背負って、東京を出発しました。スキー合宿とはいえ、山岳部の活動なので、スキーだけを専門にやるのではなく、雪山登山を想定した訓練の一環としてスキーをするという位置づけでした。
山岳部の朝は早く、朝は4時に起きて、朝食の準備をし、6時から「雪上訓練」を行いました。冬山登山さながらに、スキー場周辺を、「かんじき」をつけて歩きながら、雪山登山の基本を学びました。今でもはっきりと覚えているのが「滑落停止訓練」です。雪山の斜面で滑落したときに安全に停止するための訓練です。ピッケルという積雪期の登山に使うつるはしのような形の道具を使い、急斜面で足を滑らせて滑落したという想定で、滑落途中で停止するというものです。
出典 you tube 滑落停止 動画
こうした雪上訓練を行いながら、谷川岳周辺を歩くうちに、その新雪の世界にすっかり魅了されてしまいました。そして、スキーが上達したらこの美しい銀世界を、思う存分味わうことが出来るんだという期待感がわき上げってきました。私は、ゲレンデで滑るよりも前に、「ゲレンデの外の世界」を知ってしまったのです。 雪上訓練が終わり、リフトが動く時間になると、いよいよ待望のスキーです。スキー場のロッジでスキー一式を借りて、始めてのスキーブーツに足を入れたとき、余りもの堅さに衝撃を受けました。歩きづらくまるでロボットの足です。さらにスキー板に足を固定してしまうと足を自由に動かすこともままなりません。この足首ががっちりと固定されたアルペンスキーでは、朝の雪上訓練で見たあの美しい新雪の世界を自由に歩き回ることは出来ないなと感じました。
しかし、アルペンスキーもスピード感があって面白く、最初は違和感を感じた「ロボットの足」にも滑っているうちに慣れてきましたそして、何回も滑って転んでを繰り返すうちにだんだん上達してきました。3日間のスキー合宿を終えた時には、私はアルペンスキーで初心者ながらそれなりにスピードを制御して滑れるようになりました。スキーのスピードが上がっていくうちに爽快感が増していきやみつきになりそうに感じました。多くのアルペンスキーヤーの方がスキーの虜になる気持ちがよくわかりました。その一方で、ゲレンデをスピードを出して滑るスキーとは別に、ゲレンデの外の新雪の上を自由に歩いてみたいとういう思いが強くなってきました。朝の雪上訓練で、スキーコース外に広がる美しい新雪の世界を見てしまったのが運の尽きでした。普通のスキー合宿としてゲレンデだけでスキーを楽しんでいれば、このような思いは生まれなかったでしょう。あの美しい新雪の世界を思う存分味わってみたい。ゲレンデで楽しむスキーとは別に、新雪の野山を自由に歩き回れるスキーがあったらいいなという思いが生まれたのはこの時でした。
テレマークスキーとの最初の出会い
そんな時、高校の図書館で何気なくスキーのコーナーへ行ったときにたまたま見つけたのが、歩行用のクロスカントリースキーで斜面をダウンヒルする技術を紹介したものでした。当然かかとが固定されていないクロスカントリースキーなので、普通にターンしようとすれば不安定になり転倒します。 そこで、アルペンスキーとは違う独特の方法でターンをします。 そのターンの仕方が衝撃的で、かつ「なるほど」と思いました。ターンの時に使うのが、スキージャンプの着地するときに片足を落としてひざまづくような体勢である「テレマーク姿勢」です。ジャンプの「テレマーク姿勢」は、最も安全な着地姿勢なので、この姿勢で着地しないと大きく減点されます。このテレマーク姿勢は、本来はターンをするためのものだったのです。調べてみると、この「テレマーク姿勢」でターンをするスキーが、1800年代にノルウエーのテレマーク地方で確立された近代スキーの原型であることから、「テレマークスキー」と呼ばれていることが分かりました。
リレハンメルオリンピックの開会式で受けた衝撃
高校を卒業後は、浪人したこともあり、スキーからは遠ざかっていました。そして、そんな浪人生時代の1994年の2月にリレハンメルオリンピックの開会式をテレビで見て、大きな衝撃を受けました。高校の図書館で見た、あのテレマークターンが、開会式で披露されたのです。テレマークターンは、本で見てある程度は理解しているつもりでしたが、実際の映像を見たときの感動は今でも忘れられません。
出典 you tube リレハンメルオリンピック開会式
いつか、このテレマークスキーで自由に雪の野山を駆けまわってみたい。そんな思いがこみ上げてきました。
その後、一浪して大学へ入学しました。工科大学の電気工学科です。
電気工学科を選んだ理由は、自分が理系で数学が好きだったのと就職に有利だと言われていたからです。
電気工学は、数学を実践で使う学問です。数学で「社会に出て使うことはない」と言われる代名詞の「三角関数」や「虚数」を最も実用的に使う学問だと思います。普段私たちが使う「交流電気」の計算をする上で「三角関数」と「虚数」がとても役立ちます。
「スキー場の電気主任技術者」に憧れ、電気工学に励む日々
電気工学科の授業は、数学が得意だと思っていた私にも、難しいものでした。時々、ついていけないと思うこともありましたが、そんな時に励ましてくれたのが「テレマークスキー」です。 電気工学科で、取得を奨励していた資格の1つに「電気主任技術者」がありました。難易度によって3段階にランク付けがあるのですが、この資格を取得するとビルや工場などの電気設備の保安・点検責任者である「電気主任技術者」になることが出来ます。スキー場にも、リフトを動かすための受電設備があるので「電気主任技術者」が必要です。スキー場の電気主任技術者になれば、今学んでいる電気工学の知識を生かしながら仕事が出来るのではないか?資格試験に合格して、スキー場の電気主任技術者になったら、テレマークスキーでリフトの点検を回ることを提案しよう!そうすれば、毎日テレマークスキーをしながら仕事が出来る!今にして思うととても単純で浅はかな考えですが、そんな憧れから勉学にも力が入り、難しい電気工学の授業にもついて行くことができました。そして、「電気主任技術者」の資格試験は、在学中は無理でしたが、就職後に合格することが出来ました。
就職と雪国「青森」への転勤
そして大学卒業後の就職先は、「スキー場」ではありませんでしたが、雪国青森に事業所がある会社です。東京の事務所での面接時に、青森勤務となる事を聞き、二つ返事で承諾しました。入社後、東京での研修期間を経て青森勤務となり今日に至ります。
仕事は、大学での専攻を生かして電気関係のメンテナンスをしています。
青森勤務になっての最初のスキーシーズンに、待望のテレマークスキーを購入しました。
購入したのは、このブログ最初の投稿で紹介したグリーンハウスです
当時はまだテレマークスキー人口は少なく行っている人が身近にいなかったため、会社の同僚のスノーボーダーやアルペンスキーヤーと一緒にスキー場で滑りました。
場所は、青森県内の十和田湖温泉スキー場や、まかど温泉スキー場、八甲田スキー場です。
八甲田スキー場は、ロープウエイで頂上まで登ると、樹氷を見ながらの新雪滑降が出来ます。テレマークスキーに慣れてくると、隣の岩手県にも足を伸ばし、安比高原スキー場や八幡平リゾートスキー場にも行きました。
八幡平リゾートスキー場のある八幡平エリアは、北東北でもテレマークスキーが盛んな場所で、テレマークスキースクールやバックカントリースキーツアーも盛んに行われています。
近年は、テレマークスキー人口も増え、スキー教室やバックカントリースキーツアーも充実してきています。
多くのスキー場を滑走し、難関コースを制覇してきたアルペンスキーヤーの皆様。
アルペンスキーでスキー場を颯爽と滑った翌日は、テレマークスキーでのスキー場の外へ出て、美しい新雪の世界を散策してみるのはいかがでしょうか?
雪の森の中を歩き滑りながら、ウサギの足跡を探したり野生動物を観察することで思わぬ発見があるかもしれません。
2017年現在、日本全国にテレマークスキー教室があり、スキーツアーが開催されています。

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